水戸近郊の史跡巡り

1.水戸近郊の史跡巡り
水戸殉難者恩光碑保存会は、6月14日、水戸近郊の史跡巡りを行いました。訪問先は順に赤沼獄舎跡、酒門共有墓地、長岡原刑場跡、願入寺、神応寺、回天神社、常磐共有墓地、祇園寺です。20名に参加していただきました。参加者の益子不二夫様、飛田電雲斎様、遠藤典子様、伊藤友行様から感想を投稿いただいたので、紹介します。伊藤様は今年HPを通じて入会され、初めての行事に参加でした。


① 赤沼獄舎跡(水戸市東台)
 水戸藩牢獄。幕末の争乱では、武田耕雲斎家族、鈴木石見守一家等、天狗・諸生双方の多くの血が流された。明治期に活躍した歌人、中島歌子も投獄された(恋歌参照)。

・私は水戸に住んでいて長岡原刑場跡や赤沼獄舎などの近くを通ることは度々ありましたが、どんなことがあった場所なのか初めて知りました(伊藤)。


② 酒門共有墓地(水戸市指定文化財、水戸市酒門)
 常磐共有墓地と共に光圀公が開いた藩士のための墓所。戸田忠太夫、安島帯刀、大森弥三左衛門、常陸山、朝比奈知泉らの墓を参拝した。

・酒門共有墓地を見学。水戸藩士、主に下市の藩士が埋葬されている共有墓地を紹介され墓参りをさせて頂きました(益子)。


③ 長岡原刑場跡(水戸市吉沢町)
 市川三左衛門らが磔となった刑場跡を参拝。

・長岡原刑場跡(吉沢町)に行きました。なんと殺風景なところにビックリ!市川三左衛門らが磔となった刑場跡をお参りしました。近くに「弔魂之碑」が建っていたと聞きました。道路拡張の際に蓮乗寺(水戸市吉田町)に移されてそうです。今度訪れてみたいです(益子)。
・私が特に注目したのは、市川三左衛門が吉沢町の草原に逆さ磔になった現場を見たことでした。私は水戸史学会に40年間在籍してきましたが、教えられたのは、市川は長岡原で処刑逆さ磔にされが、殆どの本もそう書かれていることです。水戸城を出て一路江戸の水戸家屋敷に行くのは三日間かかるのですが、一日目が長岡の水戸連絡所に一泊するのが行程のようです。そこには長岡神社があり、坂を上がったところに市川処刑場という木片の碑がありました。その為ずっと長岡原と思っておりました。今回それが吉沢町と解り気分いっそうしました(飛田)。
・長岡原刑場跡(吉沢町)でバスを降り歩いていると、一人の女性が、「子供の時からお線香をあげ、手を合わせていた」と声をかけられた出会いに驚きました(遠藤)。


④ 願入寺(大洗町
 諸生党決起の地。天狗党が筑波で決起すると、それに対抗して、内藤弥太夫や弘道館の諸生が、願入寺で決起した。恩光碑保存会として初めて訪問。

・願入寺の詳細について、願入寺事務長、松崎様に説明いただき、皆様真剣に聞き入っていました(益子)。
・願入寺のお説法で、私たちがお互い相手の立場で考え仲良くすることが大切と。(長岡原刑場跡で)出会った女性が自分以外の方へ心を寄せる姿とお説法の内容が重なり、学ばせていただきました(遠藤)。


⑤ 神応寺(元山町)
 明治17年、弘道館戦争17回忌の際、元会津藩主・松平容保公が篆額を書かれた諸生党戦没者の慰霊碑があったが、昭和20年の水戸空襲により崩壊した。拓本が残っており、初めて拝見させていただいた。

・午後の見学地、神応寺(水戸市元山町)では、ご住職が暖かく迎えてくださり、「淋慷慨漓」の拓本について説明してくれました。石碑について昭和20年(1945)の水戸空襲で破壊されたが、拓本と台石は現存し、見ることができました。その他天狗党の慰霊碑や山国兵衛、田丸稲之衛門の墓地をお参りしました(益子)。


⑥ 回天神社、常磐共有墓地(松本町)
 回天神社は天狗党の戦没者を祀った神社。隣接する常磐共有墓地は、酒門共有墓地と共に光圀公が開いた水戸藩士の墓所で、主に上市の藩士が埋葬された。回天神社では代表役員の羽部様私共を出迎え、丁寧な説明をしてくださった。また、恩光無辺の碑と対をなす天狗党の慰霊碑を参拝した。


・回天神社で羽部様とお互いの挨拶のなかで「天狗・諸生党」がでて、私は結構深刻なお話に聞こえました。少し雨が降ってきましたが、「水戸殉難志士の墓」や鰊蔵、主に上市の藩士や桜田烈士等の著名人の墓をお参りしました。隣接する保和園では「あじさい祭り」が開催されており見学してきました(益子)。
・回天神社、アジサイ寺、常磐共有墓地に見学して、私は道場で北辰一刀流居合術として刀技もよっていますので水戸居合術の初代館長小沢寅吉先生の墓が共有墓地にあり見ることができて、誠に有り難うございました(飛田)。
・回天神社にも参拝し水戸藩幕末の悲しい歴史を改めて知ることができました。今後、諸生・天狗の隔たり無く水戸藩幕末の抗争で亡くなられた方の供養が出来ることを祈っております。(伊藤)。


⑦ 祇園寺(八幡町)
 ご開祖・東皐心越禅師、市川三左衛門、朝比奈弥太郎らの墓所を参拝した。

・雨のなか「祇園寺」に着き、「恩光無辺の碑」、諸生党殉難志士の墓をお参りして帰途に向かいました(益子)。
・今回初めて参加させていただきましたが、史跡巡りで勉強になったとともに大変楽しかったです。ありがとうございました(伊藤)。


⑧ 史跡巡りを終えて
 初めて願入寺を訪問したこと、神応寺で慷慨淋漓の碑の拓本を拝見したこと、赤沼獄舎跡や長岡原刑場跡を紹介できたこと、そしてなにより、回天神社代表役員の羽部様と直接対話ができたことなど、大変内容の濃い史跡巡りができたと思います。ありがとうございました。(会長、大森信明)

2.新潟古戦場現地調査(6/28-29)

 水戸殉難者恩光碑保存会は、2026年の行事として、新潟の史跡訪問を検討していますが、内容を充実したものにするため、6月28、29日、会長・大森信明は、当会HP管理者の大森信宏さんと現地調査を行いました。まず灰爪を訪問し、日ごろ史跡の管理をしてくださっている灰爪自治会の池田会長、野中副会長にご挨拶して、灰爪の慰霊碑を参拝しました。それから鯨波、椎谷・宮川、市野坪、出雲崎、寺泊、与板などの古戦場を下見し、長岡市北越戊辰戦争伝承館、河合継之助記念館、天領出雲崎時代館、長岡市郷土資料館を見てきました。前回(2022年)、前々回(2018年)に新潟にいかれた方にも新鮮味のある訪問になるよう検討していきます。役員会で内容を検討後、11月頃水戸市と日程を調整する予定です。ぜひ多くの方の参加をお願いいたします。

会長 大森信明